kintoneアプリで少し見づらいデータ構造として、いわゆるBOM(Bill Of Materials)と呼ばれる部品表のようなデータ構造があります。
こういったデータ構造のデータは、やること「ツリーつきの一覧画面を作成する」を使って頂くと見やすくなります。この記事ではこの「やること」の使い方をご紹介します。
データ形式について
たとえば次のような、パーツ名、親パーツID(親要素)、自分自身のパーツID(子要素)が入った部品表が手元にあるとします。
やること「ツリーつきの一覧画面を作成する」では、このような1レコードごとにユニークなID(子要素)と親ID(親要素)の組合せでツリー構造が表現されているデータを、ツリーとして表示することができます。
●サンプルデータの例
なお、BOMのデータで、ツリーの最上位となるレコードは親要素(やること「ツリーつきの一覧画面を作成する」のパラメータ「親キーフィールド」)が空白のレコードとなります。
上のデータ例でいうと、次の3レコード(子要素がA、B、Cとなっているもの)が最上位のレコードになります。
また、この やること「ツリーつきの一覧画面を作成する」は最上位を起点にツリーが作られて表示されるため、最上位となるデータが一つもない場合は一切レコードが表示されなくなりますのでご注意下さい。
●実際の一覧画面でのカスタマイズによる表示例
A、B、Cのレコードを起点にツリーが表示されている事がわかります。
kintoneアプリのフィールド設定
フィールドを次のように用意します。
※フィールド名とフィールドコードは同一の値を指定しています。
kintoneアプリの一覧を事前に設定しておく
やること「ツリーつきの一覧画面を作成する」では、「レコード一覧の表示形式」を「カスタマイズ」で設定した一覧が必ず必要となるため、あらかじめ作成しておきます。
このとき、「絞り込み」の条件はよく考えて設定してください。ツリー及び一覧に表示されるレコードは、ここで設定した内容が常に反映されます。
また、デフォルトのソート条件「レコード番号の降順」では、部品表としては使い勝手が良くないため、変更しておくことを強くお勧めします。ここでは「子要素」の「昇順」としています。
一覧の設定を保存し「アプリを更新」をクリックして一覧を利用可能な状態にし、具体的なカスタマイズ作成に進んでください。
カスタマイズの内容
先程の例のようにBOMを設定する場合、やること「ツリーつきの一覧画面を作成する」と条件「一覧画面を表示した時」を使い、次の様に設定します。
また前述の通り、一覧のIDに指定する一覧画面は、「カスタマイズ形式」にて作成したものを指定する必要があります。
また、「ツリーつきの一覧画面を作成する」の各設定については、ドキュメントに記載の内容を確認しながら設定するようにしてください。
ここまでの記事で説明した一覧のIDを利用する箇所以外については、データによって設定すべきフィールドが異なってくるため、ご注意ください。
特定の条件の時にフィールドを強調したい
特定条件の時にフィールドを強調したい場合、条件「ツリーつきの一覧画面でレコードの一覧が表示された時」を使うと、ツリーを開いて右側のレコード一覧が表示されたときにアクションを実行することが出来ます。
先の例とは違ったデータとなりますが、例えば次の様に設定すると、Wが100より大きい場合にフィールド背景色を変更する、といったカスタマイズが可能です。
まとめ
「ツリーつきの一覧画面を作成する」を活用することによって、kintoneの標準の一覧では見づらかったツリー構造を持つ部品表のようなデータも見やすくなると思います。ぜひお試しください!
また、表示しようとするレコード数に制限はありませんが、ご利用のPCのスペックに依存することにご注意ください。レコードの取得と表示には相応の時間がかかりますので、極端に多数のレコードを同時に表示するようなデータでのご利用は、避けることを強くおすすめします。
ツリーの深さは深くなっても大丈夫ですので、データの構造によっては例えばこのようなデータも簡単に表示することが可能です!
ご不明な点や、ご要望などございましたらお気軽にチャットサポートまでご連絡いただければと思います。