一覧画面を開いた時「処理中」や「未処理」など特定の値のレコードの件数を表示できると、対応が必要なレコードの残数が一目でわかって便利ですよね。

今回は、条件に応じたレコード件数を一覧の上に表示するカスタマイズをご紹介します!


カスタマインの基本的な事柄は、こちらの「はじめてのカスタマイズ」をご参照ください。


アプリの準備

kintoneで、タスク管理アプリを準備します。

※フィールド名とフィールドコードは同じものを指定

フィールド名

フィールドタイプ

備考

タイトル

文字列(1行)


詳細

文字列(1行)


状態

ドロップダウン

項目と順番は「未処理」「処理中」「完了」を設定



やりたいこと

  • 一覧画面を開いた時、フィールド「状態」が「処理中」のレコード件数を表示する。

  • 一覧画面で「状態」を編集し、保存した時「処理中」のレコード件数を再表示する。


カスタマイズ

カスタマインに「タスク管理」アプリのカスタマイズを追加します。


状態が「処理中」のレコードを取得する その1

まず、状態が「処理中」の全てのレコード(※注:一覧画面で現在表示されていないレコードも含む)を取得します。


やること「キーを指定してレコードを取得する」、条件「一覧画面を表示した時」を用います。

やることのパラメーター「取得先アプリ」は「タスク管理」、「キーとなるフィールド」には「状態」を指定します。更に「状態」が「処理中」のレコードを取得したいので、キーの値には「処理中」と入力します。


なお、一覧画面で現在表示されているレコードのみを対象とする場合は、やること「一覧で画面に表示されているレコードを取得する」を使う形になります。


このケースについては次の記事に例があります。併せてご覧ください。

一覧画面でフィールド集計


条件指定して取得したレコードの件数をカウントする その1

先ほどのアクション(アクション番号1)で取得したレコードの件数をカウントします。


やること「レコード行数をカウントする」、条件「他のアクションの実行が完了した時」を用います。

やることのパラメーター「レコード選択アクション」には「1」を指定します。

「結果をセットするフィールド(省略可)」は、何も指定せず「〈選択されていません〉」の状態にしておきます。


カウントしたレコードの件数を表示する

ここでは件数を表示します。


やること「メニュー位置に文字を表示する」、条件「他のアクションの実行が完了した時」を用います。


やることのパラメーター「場所」は、レコードのタイトルのすぐ上に表示したいので「一覧画面メニューの下側」を選択します。なお、「場所」は「レコード詳細メニューの上側」「一覧画面メニューの右側」などから選べますので、試してみてください。


「表示するテキスト」は「処理中のレコード件数:10」のように表示したいので「処理中のレコード件数:${$2}」と入力します。

「${$2}」と入力することで、アクション「2」の結果(今回は「条件指定して取得したレコードの件数をカウントする その1」でカウントした件数)を表示できます。


これで、一覧画面を表示したときに「処理中」のレコード件数を表示するカスタマイズができました。


「kintoneアプリへ登録」し、動作を確認してみましょう!

kintoneのタスク管理アプリにレコードを追加し、「処理中」のレコードの件数を確認します。

状態が「処理中」のレコード件数が表示されましたか?


これで、一見完成したように見えますが、一覧画面で、「処理中」のレコードを「完了」に変更して保存してみると……

処理中のレコード件数は2件のままです。


画面を更新すれば正しい件数である1件になりますが、これでは少し不便です。

では、一覧画面で「状態」を変更した時にもレコード件数が正しく表示されるように、カスタマイズを追加しましょう!


状態が「処理中」のレコードを取得する その2

まずは、状態が「処理中」のレコードを取得します。


やること「キーを指定してレコードを取得する」、条件「レコードを保存した直後(削除後は除く)」、「現在の画面が一覧画面ならば」を用います。


やることのパラメーター「取得先アプリ」は「タスク管理」、「キーとなるフィールド」には「状態」を指定します。更に「状態」が「処理中」のレコードを取得したいので、キーの値には「処理中」と入力します(1番アクションの「やること」と同じになります)。



条件指定して取得したレコードの件数をカウントする その2

先ほどのアクション(アクション番号4)で取得したレコードの件数をカウントします。


やること「レコード行数をカウントする」、条件「他のアクションの実行が完了した時」を用います。

やることのパラメーター「レコード選択アクション」には「4」を指定します。

「結果をセットするフィールド(省略可)」は、何も指定せず「〈選択されていません〉」の状態にしておきます(2番アクションの「やること」と同じになります)。


レコード件数を変更後の件数に更新して表示する

ここでは件数を変更(更新)します。


やること「スペース・メニュー・ポータル位置に表示した文字を変更する」、条件「他のアクションの実行が完了した時」を用います。


やることのパラメーター「変更元」は、「カウントしたレコードの件数を表示する」のアクションを指定したいので「3」を指定します。

「表示するテキスト」には先ほどのアクション(アクション番号5)のカウント結果を表示したいので「処理中のレコード件数:${$5}」と指定します。


これでカスタマイズは完了です!

一覧画面で状態を変更し、レコード件数が更新されるか試してみてください。


おわりに

条件に一致するレコードの件数を一覧画面に表示するカスタマイズ、いかがでしたか?

一覧画面を使いやすくするために、ぜひお役立てください!


ドキュメントサポートページもぜひご活用ください。

また、ご不明点等ございましたら、チャットにてご質問ください!