エブリサイトを使うと、kintoneのレコードデータを外部に公開することができます。
この記事では、kintoneアプリからレコードの中の添付ファイルの内容を取得しておき、ボタンを押したらそのファイルがダウンロードされるようなボタンを表示する例をご紹介します。
サイト完成図イメージ
リンクボタンを押すと、あらかじめ取得していたkintoneアプリの添付ファイルフィールドに保存されていたPDFファイルをダウンロードします。
画面デザイン
サムネイル画像とリンクボタンをウィジェット「横方向均等配置フォーム」で3等分にして並べています。
サムネイル部分のウィジェット指定
サムネイル画像は、「メディアライブラリ」に登録した画像を表示しています。
リンクボタン部分のウィジェット指定
黄色い丸で囲んでいる箇所は、ページ生成時処理のアクション番号です。詳しくは後述します。
その他のタイルやウィジェットの構成については説明を割愛します。
kintoneアプリの添付ファイルフィールドに保存されたファイルを公開する方法
kintoneアプリの添付ファイルフィールドに保存されたファイルを公開するには、いくつかの設定が必要です。ポイントに分けて説明します。
接続設定
kintoneアプリのレコードを取得するため、接続設定画面で設定を行います。
接続先は「kintone」を選択し、誰でも見ることができるサイトとしたいので「ページ生成時のみ利用可」としています。
「認証時に実行するクエリ」は今回は必要ないため空欄です。
ページ生成時処理
元のkintoneアプリのレコードはこのように登録されています。
ここに設定した内容は、サイトを表示した時に動作するものになります。
今回は、サイトで添付ファイルに保存したPDFファイルをダウンロードするためのkintoneアプリのレコードを取得します。
まず、アクション8で、やること「クエリで条件を指定して kintone からレコードを取得する」、条件「処理を開始した時」でダウンロードに利用したい添付ファイルが保存されているレコードを取得します。
今回は、「カタログタイトル」をキーに取得することにしました。
次に、アクション9で、やること「kintone添付ファイルを取得する」で取得したレコードの中の添付ファイルを取得します。
「添付ファイルフィールドまたはファイルキー」には「=$1[0].添付ファイル」と指定します。アクション1の結果の1つ目のレコードの中の添付ファイルフィールドの内容を取得するという意味です。
(フィールドコードで指定する必要がありますのでご注意ください。)
最後に、アクション10で、やること「添付ファイルを公開する」で公開可能なURLを取得します。
このURLは、画面デザイン上のアイテムの設定欄で使用します。
この3つのアクションの組み合わせを、ダウンロードを行いたい数(今回は6種類)だけアクションを追加して用意します。それぞれのアクションの指定内容は割愛します。
取得したいレコードによって検索条件を変えてお試しください。
リンクボタン(塗りつぶし)の遷移先URLの設定
アイテム「リンクボタン(塗りつぶし)」は、押した時に指定されたURLに画面遷移することができるボタンを設置するアイテムです。
kintoneアプリから取得してきた添付ファイルは、やること「添付ファイルを公開する」を利用することで公開URLとすることができます。
そのアクションの番号を、「リンクボタン(塗りつぶし)」の「遷移先URL」に指定することで、ページ生成時処理で取得した公開URLを設定することができます。
アクションの結果を利用する場合には、このように指定してください。
注意
やること「添付ファイルを公開する」は、執筆時点(2025年10月)では「1MB(1,000,000バイト)を超えるサイズの添付ファイルは公開されません。」という制限事項があります。
保存している添付ファイルが1MBを超える場合には、今回の方法を使うとページ公開時もしくはサイト表示時にエラーとなります。
もし、添付ファイルのファイルサイズが大きく、エラーとなるようでしたら、「メディアライブラリ」の利用をご検討ください。
以上で、資料・ファイルダウンロードサイトの完成です。
kintoneアプリにレコードや添付ファイルを登録した後で、ボタンを押してダウンロードできるかを確かめてみてください!








