はじめに
kintoneには標準機能で変更履歴を保存する機能がありますが、その情報を「ファイルに書き出し」機能で書き出したり、「レコード印刷」機能で印刷することはできません。
ただ、監査などの目的で「ある時点から情報が変更されていないか?」を資料で残したい、確認したいことがあるかと思います。
そういった時のために、プロセスな管理のステータスが特定の値『承認』に変更されたときに、kintoneレコードの詳細画面を自動でExcel/PDFに出力するカスタマイズを作成していきたいと思います。
アプリ構成
今回は、kintoneアプリストアに用意されている「交通費申請」アプリを使います。
以下のようなフィールド・設定を追加しました。
フィールドコードをすべてフィールド名と同じ表記に変更しました。
添付ファイルフィールド「承認済み内容」(赤枠)を追加しました。
今回の出力に使うのは、こちらのフィールドです。
テンプレートについて
プロセス管理のステータスを『承認』にした時のレコード詳細画面に近い形で出力したいため、以下のようなテンプレートを作成しました。
テンプレート名は「申請内容出力テンプレート」としています。
テンプレートの書式についての詳細はこちらのリファレンスマニュアルをご覧ください。
Customineの設定
以下のステップでカスタマイズを作成していきます。
出力するテンプレートを取得する
PDFを出力する
出力したPDFを添付ファイルフィールドに添付する
では、詳しく手順を見ていきましょう。
1.出力するテンプレートを取得する
「プロセス管理のアクションを実行した時」(『承認する』のアクションを実行した時)に「キーを指定してレコードを取得する」で別アプリ(今回は「Excel・PDFテンプレート」アプリにテンプレートを保存しています)から出力するテンプレートを取得します。
以下の設定になります。
2.PDFを出力する
今回はPDFを出力するカスタマイズをご紹介します。
「他のアクションの実行が完了した時(アクション番号:1)」に、「PDFを出力する」で ファイル名【申請者名 - タイトル】となるPDFを出力します。
以下の設定になります。
3. 出力したPDFを添付ファイルに添付する
PDFの出力後、ステータスが『承認』に変更された詳細画面が表示されます。
このタイミングで「レコードを更新する(キーの値をフィールドで指定)」を使い、添付ファイルフィールド(承認済み内容)にPDFを添付します。
この時、条件に「項目を1件も選択していないならば」を必ず設定しておきましょう。設定していない場合、ステータスが『承認』の詳細画面を開くと常にカスタマイズが動いてしまいます!
最後に「画面をリロードする」ことで更新された詳細画面をすぐに確認することができますよ。
以下の設定になります。
以上でカスタマイズは完了です!
「kintoneアプリへ登録」し、動作を確認してみてください。
まとめ
いかがでしょうか?プロセス管理のステータスが『承認』になった時にPDFは出力されましたか?
今回はPDF出力をご紹介しましたが「Excelを出力する」でももちろんご利用いただけます。ぜひ業務にあわせて色々なカスタマイズをお試しください。
もし分からないことがありましたら、お気軽にチャットサポートまでご質問ください。