はじめに
やること「取得したレコードを絞り込む」を使用すると、取得したレコードを更に条件に応じて絞り込むことができます。
この「やること」の利用が想定されるケースとしては、複雑な条件でレコードを取得したいけれどクエリの記法がわからず、やること「クエリで条件を指定してレコードを取得する」では思うようにカスタマイズ作れないケースなどです。
次の例はいずれも同じように「製品カテゴリが一致」し、「単価が 100万円未満」のレコードを取得しています。
やること「クエリで条件を指定してレコードを取得する」を用いた場合
やること「取得したレコードを絞り込む」を用いた場合
実行結果
解説
2 つのカスタマイズでは、異なる「やること」を設定し異なったアクションが設定されていますが、最終的な実行結果は同じものとなっています。
「やること「クエリで条件を指定してレコードを取得する」を用いた場合」では、アクション27のみでレコード取得を行っています。
一方、「やること「取得したレコードを絞り込む」を用いた場合」では、アクション30でやること「キーを指定してレコードを取得する」を使って製品カテゴリが一致するレコードを取得し、その後アクション31でやること「取得したレコードを絞り込む」を使い、単価が100万円未満のレコードに絞り込みをしています。
このようにやること「取得したレコードを絞り込む」を使う事で、一旦取得したレコードを更に絞り込むことができます。また、やること「取得したレコードを絞り込む」は繰り返し使用することが可能であるため、今回は「製品カテゴリが一致」、「単価が 100万円未満」という2つの条件で絞り込みを行いましたが更に追加で「更新日時が今月」という条件で絞り込むことが可能です。
ここでは記載しませんが、ぜひご自身でお試しください。
注意点
やること「取得したレコードを絞り込む」はクエリの記法がわからない方でも取得したレコードを絞り込んでいけるというメリットがある反面、注意点もあります。
やること「クエリで条件を指定してレコードを取得する」や、やること「条件を組み立ててレコードを取得する」でレコードを取得した場合は、kintoneからレコードを取得する段階で該当するレコードのみに絞って取得しているため、kintoneからの取得レコード数は必要最小限となります。
一方、やること「取得したレコードを絞り込む」を用いた場合は、一旦 kintone から操作するユーザーのPC(ブラウザ)にレコードを取得し、その上で取得したレコードを絞り込むという動作になります。
そのため、元のレコードが大量にある場合には、1回の処理ごとの利用APIリクエスト数が多くなる可能性や、処理が重くなる(画面の動作が遅くなる) 可能性があります。
具体的に、違いを以下に図示します。
上記はかなり極端な例ですが、やること「キーを指定してレコードを取得する」の実行結果が50万件あった場合、仮にその後にやること「取得したレコードを絞り込む」を使用して7件に絞り込んだとしても、ユーザーのPC(ブラウザ)にはいったん50万件のデータが取得される動きとなります。その結果、1回の処理ごとの利用APIリクエスト数が多くなったり、処理が重くなったりする事が考えられます。
そのため、もし大量のデータの中から抜粋したレコードを取得する場合には、やること「クエリで条件を指定してレコードを取得する」、もしくはやること「条件を組み立ててレコードを取得する」を使用していただくのが好ましいといえます。
おわりに
この記事では、やること「取得したレコードを絞り込む」を使用し、取得したレコードを更に条件に応じて絞り込むカスタマイズの例と、注意点についてご紹介しました。
また、ご不明点等ございましたら、チャットにてご質問ください!