gusuku Customineでは、自組織のgusukuユーザーに対して作成できるカスタマイズについて権限を設定することが可能です。

通常アプリ作成者はカスタマイズ可能とするアクセス制限の設定でご紹介しているような自動化で運用負荷を下げることが多いかと思いますが、本記事ではこの運用時に起こりがちなエラーとその対応方法を解説します。

アクセス権限設定前に確認すべき項目

まず以下の各記事を参考に、全体像と各設定の内容を把握することをおすすめします。



これらの運用を支援する「やること」が、以下の2つになります。名前が似ていて混乱しがちなのでご注意ください。



「アプリ管理アプリのレコードを更新する」は、kintoneアプリの一覧をkintoneアプリに反映するためのもので、「カスタマイズ管理アプリのレコードを更新する」はCustomineで作成されたカスタマイズの一覧をkintoneアプリに反映するためのものです。


起こりがちな 【カスタマイズのデータを取得できませんでした】のエラー

このように、アクセス権限を設定している組織にて、「カスタマイズ管理アプリのレコードを更新する」を実行すると、タイミングによってはこのやることは失敗します。


たとえば定期実行タスクの実行履歴からログを確認すると、以下のようなエラーが出ているケースです。


2023-11-16T06:45:54.982Z {“status”:“forbidden”,“description”:“You have no permission to read this customization.”} 

2023-11-16T06:45:54.982Z END gusuku GET /customine/workspace/999999

2023-11-16T06:45:54.987Z (2) カスタマイズ[999999]のデータを取得できませんでした。


このエラーは、すでに作成されたカスタマイズに対して、アクセス権限が設定されていないために起こります。

具体的なケースとしてはたとえば、組織のオーナー権限を持つユーザーが、新しく作成されたkintoneアプリに対してカスタマイズを作成すると発生します。オーナー権限を持つユーザーは、アクセス権限の設定内容に関わらずいつでもカスタマイズを読み書き可能ですので、このような状況が発生します。


このことから分かるように、アクセス権限を設定している組織では、なるべくオーナー権限を持つユーザーではカスタマイズ作成作業をしないことをおすすめいたします。


このエラーの対処方法

このエラーを解消するためには、権限を適切に付与する必要があります。以下の手順に従って対応してください。


  1. 「アプリ管理アプリのレコードを更新する」を実行して、アプリ管理アプリの内容を最新の状態に更新する

  2. 「権限が設定されていない」かつ「カスタマイズが作成されている」kintoneのアプリIDを探す

  3. 権限を設定したあと、「カスタマイズ管理アプリのレコードを更新する」を実行する


まず「アプリ管理アプリのレコードを更新する」を実行

これにより、新規に作成されたkintoneアプリの情報が、アプリ管理アプリのレコードとして追加されます。エラーになったアプリは、おそらくこの中に含まれています(もしくは、既存のアプリで権限が未設定のアプリの可能性もあります)。


権限設定されていないアプリIDを探す

エラー内容からは、どのkintoneアプリに対して権限が付与されていないか、ということを読み取ることはできません(そもそも読み取る権限がないため、このエラーになります)。

ですので、権限があるgusukuユーザー(多くのケースではオーナー権限を持つユーザー)にて、実際にこのカスタマイズを開いてどのkintoneアプリに対するカスタマイズなのかを確認してください。


カスタマイズのURLは以下のとおりです(999999は実際にエラーが出ている数字に置き換えてください)。


  • https://app-customine.gusuku.io/index.html?workspace=999999


このカスタマイズを開いて、どのkintoneアプリに対するカスタマイズかを確認してください。kintoneアプリを開いたあと、アプリIDを手元にメモしていただくのがよいかと思います。


権限を設定し、「カスタマイズ管理アプリのレコードを更新する」を実行

kintoneアプリ管理アプリに戻り、該当のアプリIDを持つレコードを特定し、適切な権限を設定してください。


具体的には「カスタマイズ管理アプリのレコードを更新する」のパラメーター「gusuku APIキー」に、すべてのアプリに対して最低限「カスタマイズ表示のみ可能」を付与する必要があります。

こちらのページでも解説しているとおり、グループを作成しそのグループのメンバーとして「gusuku APIキー」を追加することをおすすめいたします。


その後、「カスタマイズ管理アプリのレコードを更新する」を実行して、エラーが解消されていることを確認してください。


まとめ

本記事では、アクセス権限を設定している際に起こりがちなエラーの回避方法をご紹介しました。 アプリ管理アプリとカスタマイズ管理アプリを正しく運用し、適切な運用統制を進めていっていただければと思います。


設定作業についてご不明な点があれば、チャットサポートまでお問い合わせください。