カスタマインでは、Microsoft Teamsにメッセージを投稿する事ができます。
この記事では、kintoneでレコード追加・編集時にTeamsへのメッセージ送信を行います。
※本記事は2024年7月時点の情報で動作を確認したものです。
なお、Microsoft Teams の設定方法については弊社のチャットサポートではお答えできません。また、この記事は2024年7月現在の情報を元に記載しております。このため、Microsoft Teams の仕様変更等があった際には Microsoft Teams開発者向けドキュメント をご参照の上、読み替えてください。
カスタマイズの動作例と全体像
このカスタマイズ例では、レコードに入力したタイトル、メッセージ、メンションの内容が、レコード追加・編集時にTeamsに送信されます。
kintoneアプリ例
Microsoft Teamsへの送信例
このカスタマイズに必要な設定について
画面に送信ボタンを作成し、Teamsへのメッセージを送信するためには、以下の２つの設定が必要となります（以下の１～２は実際の処理として動作する順です）
カスタマインのkintoneアプリのWebhookカスタマイズでTeamsへのWebhookでのメッセージ送信を行う設定
TeamsがWebhookでメッセージを受け取るための Webhook設定
カスタマイズの作成については、アプリを準備した後、上記の２〜１の順で準備を行うのがスムーズな事から、本記事はその順で記載しています。
カスタマイズを行うアプリ
次のアプリを作成します。なおアプリには、次のフィールドを設定してください。
※フィールド名とフィールドコードは同じものを指定します
また、このアプリにはAPIトークンを設定しておきます。今回は「レコード閲覧」のみのアクセス権をつけておきます。
Teams側の Webhookを作成しよう
まずTeamsのチームの画面で、上部の[＋]ボタンをクリックします。
次に出てくるウインドウで、「Workflows」をクリックします。
※上部の検索欄に「Workflows」と入力していくと、入力によって表示が絞り込まれます。
Workflowsをクリックすると次のような表示になりますので、「追加」をクリックし、Workflowsを追加します。
「追加」すると、次の様な画面になりますので、「保存」をクリックします。
すると、さきほど最初に表示していたTeamsのチームの画面の上部に「Power Automate」タブが出現します。クリックすると「フロー」と「お勧めのTeamsテンプレート」というエリアがあるので、「お勧めのTeamsテンプレート」の中にある「Webhook要求を受信するとチャネルに投稿する」をクリックしてください。
クリックすると次の様な画面になります。「続行」をクリックしてください。
「続行」をクリックすると次の様な表示になり、しばらく待つと
次の様な表示になりますので、下部「Microsoft Teams Team」、「Microsoft Teams Channel」欄に適切な値を選択してください。選択後は「作成」をクリックしてください。
「作成」すると次の様な画面になり、Power Automateのフローが設定された状態になります。フローはこの時点で完成しているのですがWebhookのアドレスをコピーするために、上部の「編集」をクリックしてください。
※参考：もし、上の画面を閉じてしまい、編集画面に到達できなくなってしまった場合には画面左部の「…」から「Workflows」をクリックすると、フローの編集画面に行く事ができます。
編集画面に到達したら、フローの「When a Teams webhook request is received」をクリックしてください。
すると、Webhookのアドレスが表示されるので、右のコピーボタンを押してアドレスをコピーし、このアドレスを後述する やること「Microsoft Teams にメッセージを投稿する」のWebhook URL に設定してください。
これで、CustomineのkintoneアプリのWebhookカスタマイズでMicrosoft Teamsにメッセージ送信をするための事前準備が整いました。
Teams側のIncoming(受信) Webhookを作成しよう(旧)
※注：ここに記載した方式のWebhookは2024年8月をもって利用できなくなります。情報の参照性を維持するために記載は残していますが、今後カスタマインからTeamsへのメッセージ送信を設定される際は、この1つ上の節の「Teams側のWebhookを作成しよう」の内容に沿って設定し、この節は読み飛ばし、次の「CustomineでkintoneアプリのWebhookカスタマイズを作成しよう」からカスタマイズを進めてください。
参考情報：Retirement of Office 365 connectors within Microsoft Teams (英語)
まず、Microsoft Teamsのメッセージを投稿したいチームに対し、Incoming Webhookの設定を追加する必要があります。
この公式情報は 受信 Webhook を作成する - Teams | Microsoft Learn に詳しいのですが、具体的な画面上の操作は次のようになります。
※もし画面の内容が変わっていた時は、上記ヘルプを参照し、適宜読み替えて設定して下さい。
まず、チャネル右上の「…」(その他のチャネルオプション)から
「チャネルを管理」を選択します。
すると、次の様な設定画面が出てくるので「このチャネルに投稿するコネクタを管理する」の「編集」ボタンをクリックします。
クリックすると、次の様な画面が表示されます。ここで、「Incoming Webhook」コネクタを追加したいので、「追加」をクリックします。
すると「Incoming Webhook」の追加画面が出てくるので、「追加」します。
追加が完了すると次の様な画面が出てくるので、併せて「着信 Webフック」の設定も行います。
「着信 Web フック(Incoming Webhook)」の名前を決めます。また通知する時のアイコン画像をカスタマイズする事もできます（今回の例では、名前は「Customineメッセージ投稿」、通知アイコン画像はそのままとしています）。
名前とアイコン画像を決めたら、「作成」をクリックします。
作成をクリックすると、Microsoft TeamsのIncoming Webhook が設定され、WebhookのURLがコピーできるようになります。URLをコピーし、「完了」をクリックしておきます。
これで、CustomineのkintoneアプリのWebhookカスタマイズでMicrosoft Teamsにメッセージ送信をするための事前準備が整いました。
CustomineでkintoneアプリのWebhookカスタマイズを作成しよう
今回のkintoneアプリのWebhookのカスタマイズは非常にシンプルに実現でき、3アクションで完結します。
kintone接続設定を行う
やること「kintone 接続設定を行う」と条件「Webhook を開始した時」を用い、kintone接続設定を行います。
「kintone 接続設定を行う」のkintoneアプリのAPIトークンの箇所は「カスタマイズを行うアプリ」節で設定したAPIトークンを設定します。
Webhookから渡されたレコードを取得する
やること「Webhook から渡されたレコードを取得する」と条件「他のアクションの実行が完了した時」を用い、Webhookから渡されたレコードを取得します。
やること「Microsoft Teams にメッセージを投稿する」と条件「レコード１行が準備できた時」を用い、メッセージを送信します。
この時、パラメータ「Webhook URL」は先の Microsoft TeamsのIncoming Webhook を設定した時にコピーしたURLを貼り付けてください。
また、パラメータ「タイトル」・「メッセージ」・「メンション」は2番のアクションの結果から、それぞれ対応するものを設定してください。
ここまでできたら、「ジョブ生成・設定」ボタンを押し、Webhookのジョブを生成します。
その後出てきた画面で「URLをコピー」をクリックしたあと、「kintoneのWebhook設定画面へ」をクリックしてください。
すると、kintoneのWebhook設定画面が表示されるので、「追加する」をクリックし、
先ほどのURLを使ってWebhookを設定してください。
説明を記載し、また通知を送信する条件は「レコードの追加」「レコードの編集」をチェックしておきましょう。その後、Webhookを「保存」すればカスタマイズは完成です。
レコードを追加・編集しメッセージ送信できることを確かめてみてください。
なおこの記事内では詳しくは紹介していませんが、送信するメッセージ内に 別のkintoneアプリのレコード情報を入れることもできます。
ぜひ、色々とアレンジして試してみて下さい！
参考：メッセージを装飾しよう
ここからは Microsoft Teamsの仕様に関する話となってしまうため、チャットサポートの対象外となってしまうのですが、やること「Microsoft Teams にメッセージを投稿する」では、メッセージをMarkdownという書式を使い、装飾する事ができます。
例えばメッセージに次のようなテキストを設定すると、
Teamsへのメッセージでは、Markdownという記法で **太字** にしたり
*斜体* にしたり ***太字斜体***にしたり
[R3IT](https://www.r3it.com/) リンクだって貼れるし
+ こんな感じで
+ 箇条書きだってできます
次のようなメッセージがMicrosoft Teamsに投稿されます。
この装飾仕様についての詳細は以下リンク先のドキュメントに詳しいです。
従来の操作可能なメッセージ カード リファレンス - Outlook Developer | Microsoft Learn
これらを参考にして、受け取られる方がよりわかりやすいメッセージを送ってみてください。