はじめに

2021年4月8日版で新たに追加されたやること「なにもしない」。【『なにもしない』でなにかする】にて使用例を紹介させていただきましたが、なかなかイメージを掴みづらい機能かと思います。


こちらの記事では別の例として「なにもしない」を使ってカスタマイズをシンプルにする方法をご紹介します。



「なにもしない」の活用シーン


概要

やること「なにもしない」は

【何らかの条件に一致する時だけ処理A を実行し、その後は「一致した場合」「一致しなかった場合」両方の処理が合流して処理 B を実行したい】

というときに活用いただけるものです。


『なにもしない』でなにかする」でご紹介したものは取得したレコードの条件によって分岐するものでしたが、それ以外でも複数の条件で同じ処理を実行したいというケースでも活用していただけます。


例として以下のような要件を想定します。


要件

  1. レコードの詳細画面を表示したときに、「関連レコード内の数値を集計したい」

  2. 設置したボタンを押したときに、「関連レコード内の数値を集計したい」


このように実行したい処理が同じ場合でも、開始の条件が異なる時にはそれぞれの条件ごとに関連レコード内の数値を集計する設定が必要となります。


※「追加画面を表示した時」「編集画面を表示した時」「詳細画面を表示した時」はそれぞれを組み合わせた「追加画面・編集画面・詳細画面を表示した時」という条件がありますが、「ボタンを押した時」や「レコードを保存する直前」などとを組み合わせた条件はありません。



「なにもしない」を使わない場合

上記の要件を「なにもしない」を使用せずに作成すると以下のような処理となります。なお、「関連レコードの値を集計する」処理はテンプレート機能で簡単に作成が可能です。



また、処理の流れを図示すると以下のようになります。
(これはカスタマインのアクショングラフに説明を追記したものです)    


上記の処理では「関連レコードの取得」以降の処理はどちらの分岐でも発生します。そこで「なにもしない」を使うことでアクションの数を減らすことが可能です。



「なにもしない」を使った場合

「なにもしない」を使用すると上記のカスタマイズを以下のようにシンプルに作り変えていただくことが可能です。



「関連レコードの取得」以降の同じ処理をひとまとめで作成することができました。また、処理の流れを図示すると以下のようになります。



いかがでしょうか。今回の例だと開始条件が 2 通りのみで、合流後のアクションが 3 つだけなのでそれほどアクション数が減っていないように見えますが、開始条件が更に増えたり、合流後の処理が増えれば増えるほど「なにもしない」を使って処理を纏めたときのアクション数の削減(設定時間の短縮)に繋がると思います。


 

まとめ

以上で「なにもしない」を活用して複数の条件で同じ処理を作成する際に効率的にカスタマイズを作成する方法のご紹介を終わります。是非お試しください!